(重要)ゴールデンウィークとゲートキーパー(再掲)

ゴールデンウィークという鬼門

GW前の4月28日(木)の訓練の中で、次の記事を紹介し話をしました。

https://www.excite.co.jp/news/article/HealthPress_201605__talk/

2016年と少し前の記事になりますが、ゴールデンウィーク明けに自死が急増するという記事です。

GW前に、気がかりな事もありこの話題に触れさせてもらいました。

この記事では「GW明け」ですが、「GW中」というのもいつもと変化が大きいので気をつけなければと思うところです。

実際に、私たちがTVなどで見ていた、芸能人の方が、GW中やGW後に自ら命をたったということをしりました。

もし、このような事が人知れず起ころうとしているときに、私たちには何ができるのでしょうか?

 

ゲートキーパー

福祉の世界では、「インフォーマル」な社会資源(リソース)という言葉を使ったりしますが、

悩みなどを抱えこんでいる人が誰にも打ち明けることができず、まして専門家につながるということが困難な状況の中で、家族や友人といった所謂専門家ではない人たちが、しるしや変化の兆候に気づく場合が多いということで、身近にいる人が門(ゲート)を守る人(キーパー)としての役割が訪れることがあるかもしれないということです。

メンタルヘルス・ファーストエイド

 しかし、身近にいる人ほど間違った励ましなどで、逆に追い詰めてしまったりすることもあり、ファーストエイド(最初の応急的な手当)というものが、いかに重要なのかということがわかります。

なので、インフォーマルな人的つながりであっても、普段から適切な対応を覚えておくことはとても大切なことかもしれません。

我々が、助けたり助けられたりという関係性こそが、正しい人間関係であるといえるでしょう。

 

事故傾性(じこけいせい)

 適切な対応をとる前に、気づかなければならないことがあります。

それが、変化の兆候や、いつもと様子や行動が違うということに気づいていなければなりません。

上のリンクの記事の中に、「事故傾性」ということばがあります。

多くの、自死という行動をとる方に共通しているのが、事故傾性とよばれるサインが見てとれるということです。

普段や、これまでのその人とは違った行動をとりやすくなるということです。

エネルギーが落ちてきて、注意力が散漫になったり、諦めとともに自暴自棄な行動に出やすくなるということです。

例えば、無謀な運転で事故を起こしてしまったり、けんかなどの暴力事件、ギャンブルや借金、また無断欠勤や失踪などをおこすことがあるとのことです。

さらには、セルフネグレクトのように、自分の健康に関することを放棄してしまう(人工透析やインスリン投与などをうけないなど)ということもあるようです。「どうせ、死ぬんだからもうどうなってもいいや」といった心境なのかもしれません。

そういった変化(もしかしたらささいな変化かもしれません)に気づいたあとに、われわれはどうすればいいのでしょう。

参考となる対応の仕方に今日紹介する、「TALKの原則」と「り・は・あ・さ・る」があります。

ぜひ覚えておいてください。

TALKの原則

 それぞれの頭文字「T」、「A」、「L」、「K」をとってTALKの原則です。

TTell   I(私)メッセージを込めて、「私はあなたのことが心配だよ」という気持ちを素直に伝える

AAsk 率直に死にたいという気持ちについて尋ねる。「どんな時に死にたいと思うの?」

LListen いまその人が感じている絶望感などに、批判せずに耳を傾ける。「死にたいと思うくらい辛かったんだね」

KKeep Safe 危険と判断したら早急に安全確保する。「あなたを守るために、○○しますよ」など

クリックで拡大
クリックで拡大

り・は・あ・さ・る

 TALKの原則と同じく頭文字をとっています。

スク評価:自殺などの危険度をチェックすることです。「どの程度まで具体的に考えているか?」「具体的な計画や準備をしているのか?」など、相手の話や、顔色や声の様子などを観察して、自殺のリスクを探っていきまます。

んだん(判断)や批評をせずに聴く:相手の話を自分の価値観で判断したり、批評したりせずに、相手の立場に立って聞きく。よくやってしまいがちなのは「私だったら~です」や「そんなこと、よくあることだよ」など

んしん(安心)と情報の提供:「もしかしたら必要な医療を受ければ、今よりも楽になるかもしれない」など、安心につながる情報を提供します。

ポートを得るように伝える:医療機関や専門の相談機関などでサポートが得られることを伝え、なるべく専門的なサポートにつなげられるようにする。また安心して利用できることも伝える。

⇒セフヘプを勧める:その人が、無理なくできるセルフヘルプの方法(リラックス法、自助グループへの参加など)を一緒に考えてあげます。

クリックで拡大
クリックで拡大

まとめ


キーワードのおさらいです。ぜひおぼえておいてください。いつか役に立つかもしれません。

  • ゲートキーパー
  • メンタルヘルス・ファーストエイド
  • 事故傾性(じこけいせい)
  • TALKの原則
  • り・は・あ・さ・る
会話が楽しくなる就労移行支援事業所 あるてぃー
見学体験募集のバナー